高脂血症治療薬「フィブレート」 睡眠障害・時差ぼけ改善へ

ヒトは本当は25時間周期で生活しているという話もあります。だから普通に生活してしまうとどんどん生活リズムがずれてしまうそうです。朝日を浴びることによりリセットされるそうです。
夜勤の人は大変ですね。そういう人は寝るときは遮光カーテンも用いて暗闇を作る、朝日と同じような光を発する照明器具を用いるなどの工夫が必要です。
↓の記事に掲載されている薬も効果があるかも知れません。

（以下引用：フジサンケイビジネスアイ）

産業技術総合研究所（産総研）と筑波大、早稲田大の研究グループは２５日、高脂血症治療薬「フィブレート」が体内時計を変化させることを発見したと発表した。マウスに食べさせたところ、活動サイクルが約３時間早起き側にずれたという。

　今回の発見は、睡眠（リズム）障害治療薬や時差ぼけ改善薬などの開発につながると期待される。

　体内時計は、ほとんどの生物が持つ約２４時間周期で刻む生体リズム。産総研ではすでに、食事との関係に着目した研究から、脂質の代謝システムが体内時計に強く制御されていることを見つけている。

　今回、脂肪酸の代謝で中心的な役割を持つ細胞核内の受容「ＰＰＡＲα」が体内時計の調節にかかわっていることと、ＰＰＡＲαに作用するフィブレートが体内時計のリズムを変化させることを明らかにした。

　マウスは夜行性で、通常の明暗環境下の活動時間帯は夜間（暗期）に限られている。マウスに、フィブレートを餌とともに投与すると、活動時間帯が３時間程度前進、早寝早起きになった。体内時計の指標となる「時計遺伝子」が最もよく働く時刻も３時間程度早くなっていた。

　また、時計遺伝子を異常に変異させた夜更かし朝寝坊型のモデルマウスは、フィブレートの投与により活動時間帯が正常化した。

　今後、作用メカニズムの解明や、ヒトの体内時計に対するフィブレート系薬剤の影響について検討する。